夏が過ぎる

迷走台風が週明けにも関東から東北、もしかしたら北陸まで影響を及ぼすかもしれない進路で向かってきます。

高気圧とその前にあった台風とに弾かれて、一度南の海上へ逃げ込んだ10号。

暖かく湿った海水温の高いエリアでぐんぐんと育ち、今度は気圧の谷にそって北上してきます。

まるで大海から鮭の群れが戻ってくるように。


夏が終わろうとしています。今回のテーマは「夏が過ぎていく」です。


題:風の聲を聞く

私は旅に出よう それは昨日の晩に思い立った

目的地は決めていなかった それは突き上げてくる衝動から

切符を買うときに困った それは路線図との話し合いで決めた

何年ぶりの京都だろうか

紅葉の京都は久しぶり

雪に閉ざされた鞍馬の山道が懐かしい


源光庵は秋の装いを見せ 柔らかな初秋の陽射しに佇む

庵は変わっていなかった 畳の香りも建具の色も

変わってしまった自分を見つけるため

変わらずにいる 旧き思い出の寺院に身を置きたいと願う


私が旅に出たかったのは それは昨夜の決心から

行くべき場所は それは迷いの窓にあり

自らの気持ちは それは悟りの窓にあった


もう踏み出した歩みを止めはしない

行くべき道に二人並ぶまで

悟っても 起きる迷いよ 院の風 聲こそ旅の果てに聞こえん




今回は散文でお目汚しです。

意を決して踏み出すことの難しさ。これから歩む先には一体何が待っているのでしょう。

不惑の年は、とうに過ぎたというのに、不甲斐なく身の置き所を探しに訪れた先。




皆様のご参加をお待ちしております。

主宰・・社会不適合オヤジⅡ 拝


和歌で遊ぼう!

心にうつりゆくよしなしごとを そこはかとなく書き付くれば

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