春待つ心

季節外れかとも思いましたが、以前ブログにアップした散文を。



耐え忍ぶ時をやり過ごすには 一心不乱の気構えが要る

凍てついた大地に ツルハシを打ち込むのだ

砕けた氷のかけらが 顔と言わず 肩と言わず 全身を濡らす


吹き渡る氷雪の嵐 雄叫びの咆哮が 黒い森からやって来る

息吹の芽の芳しさ それは新しい命とともにあることを思え

凍てついた大地に鍬を入れる 馬に鞭を入れろ

またがるものは冬将軍の鞍 鞭の先には 希望の虹が掛かってる

耕した大地に種を蒔こう 陽光を浴びて すくっと芽を弾く姿を夢見て 

耳朶を打つ驟雨の切っ先には 命の泉が宿っている


今は立ち上がる時を待つのみだ

大地は安息の眠りにつくが

湿潤な風は いつかきっと南の大地から吹いてくる

神は苦悩を与えたもうと 私達を試しているにすぎないと


柔らかに輝く麦の香りと 吹き抜ける暖かな風に ざわめく聲を思え

神は季節を作り 季節は我らを作る 

大地は麦を育て 麦は我が子孫を育てる

和歌で遊ぼう!

心にうつりゆくよしなしごとを そこはかとなく書き付くれば

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