今回はフリー投稿です
テーマを決めてそれぞれが持ち寄るという遣り方もいいのですが、たまにはオリジナリティを重視して、テーマを決めずに持ち寄るという遣り方もいいのではないかと思います。
今回は常連のお二人、dekokakakaさんとリディさんが持ち寄ってくださいました。
まずはdekokakakaさんの作品から。
題:東京に雪が降る
ひらひら
此れは江戸から降って来たんだよ
ええっ
そうなの
そうだよ
江戸の町から東京の街に降って来たんだよ
百合子雪って云うんだよ
白くてピュアで透明な素敵な雪が東京に一杯降っている
小池百合子東京都知事雪
略して可愛く
百合子雪
未来永劫
江戸から東京へずっと降り続く
・・・・・・・・by dekokakakaさん
時節柄、ですね。
小池百合子都知事の誕生には色々なモンダイがありましたし、なったらなったで築地の移転とか2020年のオリンピックのこととか。
かてて加えて、復活予算やら七人の侍やなんやらかんやらエトセトラ・エトセトラ。
考えてみれば小さい国の国家予算レベルのお金を使っているトーキョーです。
今まで問題なく進められてきたように見えただけのこと。問題山積ですね。
小池百合子都知事のやろうとしていることが正しいのか否かは、もうすぐ答えが出ることでしょう。
そんなに遠くない将来にね。
さて次はリディさん。
今回はちょっと意味深な散文ですよ。
題:クリスマスカード
クリスマスプレゼントは
僕の好きなプレゼントだった
でもメッセージカードを開くのに
躊躇う僕がいる
そこには悲しい言葉が
添えられていた
涙が止まらなかった
僕は受け止めれないんだ
私から送る
クリスマスプレゼントと
メッセージカードは
これで最後にします
これを最後まで使い切ったら
お別れです
プレゼントの中身は
冬のセーター
これがボロボロになったら
お別れなんだね
・・・・・・・・・・by リディさん
リディさん、どうしちゃったんでしょう。
悲恋の詩なんて珍しいですね。
いつもの作品は、明るい未来を目指す、とても強い決意にあふれた女性の詩なのに。
でも想いが揺れるって悪いことばかりじゃありませんね。多感な世代のリディさんですから、様々な人と人との繋がりを多面的に捉えるという時期を過ごしているんだと思われます。
ますます表現者としては間口と深さを広げていくのでしょう。羨ましいです。
さて最後は例によってワタクシ。
たまには短歌など弄って見ましょうか。
題は「師走」
やはりこれしかないでしょう。
豊年と 揺らぐ焔の青白き 王子の狐の晦日なりけり
(ほうねんと ゆらぐほのふの あをじろき おほじのきつねの みそかなりけり)
画は安藤広重作。
毎年大晦日の夜には、社に近い榎の下に狐が集まり、衣装を着替えて王子稲荷社に参上したと言われています。
この狐火の明暗の違いで、翌年の農作物(稲)の豊凶を占ったとのことです。
さてもう一句。
神仏も 埃を払い煤払い 湯屋も待ち侘び新巻背負う
(しんぶつも ほこりをはらい すゝはらい ゆやもまちわび あらまきせをふ)
こちらの画は明治~大正期の浮世絵画家、庄田耕峰の手による浮世絵です。
大晦日の前には家中の大掃除を行い、もちろん神棚も仏様も一通り埃を払います。
新年三が日は「神様を掃き出す」ことがないように掃除はしませんし、「服を落とす」を「福を落とす」とゲンを担いでお風呂を立てることもしなかったものです。
飾り物も「一夜飾り」はゲンが悪いと、大晦日には何にもせずに年の暮れを迎えたはずです。
新巻鮭を背に担ぐこの画中の人物、いくら干してあるとはいえ羽織ものは生臭くなるわけで、仏様だけじゃなく自分もこざっぱりとしたいもの。
今も昔も年の瀬はどこも大賑わい。注連縄売りもここぞとばかりに売り出しています。
年越しそばを出前する人物なども行き交っていて、昔も今も変わらぬ年の瀬です。
というわけで今回はフリー投稿でお送りいたしました。
このように、必ずテーマを決めているわけではありませんので、ご興味のお有りの方は是非お気軽に、自由にご参加ください。
作品の投稿はアメブロの「社会不適合オヤジⅡ」のメッセージ欄までお願い致します。
年内はもう更新できないかもしれません。
少し気が早いですが、本年は身に余るご贔屓を賜りまことにありがとうございました。
来る平成29年も益々良い年でありますように、皆様のご多幸をお祈り申し上げます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・主宰 社会不適合オヤジⅡ 拝
***安藤広重画 寳艘圖***
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